ピットリポーターからみた『鈴鹿8耐』- レースアナウンサー 柿沼 佐智子さん
こんにちは。
レースアナウンサーの柿沼 佐智子です。
7月最終週に鈴鹿サーキットで「鈴鹿8耐」が開催され、私はピットリポーターという仕事をしていました。
そこで今日は、筋金入りのファン、ちょっとレースが好きになってきた方などすべてのモタジョの皆さんに8耐の裏話を聞いて頂こうと思います。
♡ レース女子、実はたくさんいるんです
ピットロードを歩いて各チームを見ていると、「サーキットでよく見かける女子」がいっぱいいました。
何をしているかっていうと、「ヘルパー」、「メカニック」、「PR担当」など様々・・・。
レース、特に8耐は長いレースですから、いつも全日本を回っているチームスタッフだけでは回せないところがたくさんあるんです。
そこでお呼びがかかるのが、普段は自分もレースに出ている女性ライダーさんたち。
彼女たち『モタジョ』は自分がレーサーな分、ライダーが何を今欲しているかよく分かるんですよね。
あとは、レースはしていないけど、お友達がお手伝いに来るパターン。
今回は聞いてみるとこのタイプが多かったみたいです。意外とチームスタッフを体験する敷居は低そうですね。
チームのヘルパーとして2017年の鈴鹿8耐に携わった柿沼さん。
♡ ピットリポートはタイミングとの勝負
ピットリポーターは何をするのかと言うと、レース実況アナウンサーの話に厚みを持たせるための、実況席からは見えないプラスアルファな情報をリポートすること。
位置的に実況席からはバイクの左側しか見えないので、右側の状況、ピットの中のライダーの表情など。
そのために事前にたくさん取材します。
でも、ピットから届ける情報って「今」のことじゃなきゃ意味がないので、ライブ感を大切にしています。
話すタイミングが勝負で、取材したのに話さずお蔵入りするネタもたくさんあります。
今回も海外ライダーの(たぶん日本のファンの皆さんが知らない)面白いネタをいくつか持っていたんですが、結局タイミングが合わず、話すことはありませんでした。
ピットリポーターはファンの皆さんに臨場感、ワクワク感、安心感を届けるのが仕事だと思っています。
♡ ピットリポーターは特等席
ピットリポーターはマシンやライダー、チームの状況が1番いい場所、相撲で言うところの「砂かぶり席」で見ることができるのはポイントが高いですね。
ピットイン/アウトのライダーの、バイザーの奥の鋭いまなざしもここにいれば見られます。
キュンとしますよ。
チームごとにピットレイアウトは工夫が施されていて、作業を待つメカたちが並んできれいに座れるように3連のベンチタイプの椅子が用意されていたり、はたまた耐久レースのレギュラー参戦チームのピットは、もうピットでの暮らし方に慣れっこなんでしょうね。
まるでビーチ感覚。メカも横たわって観戦していたり、フライドポテトをつまみながら走行を見ていたり。
でも1つ分かるのは、ピットの中がいつもきれいに整頓されているチームは強い気がしますね。
柿沼さんのサーキット以外でのお仕事の様子・・・
♡ 暑い夏でした
今年からピットで活動する人は、指定の長袖長ズボンの耐火スーツ(正確には難燃性素材ならOK)とヘルメットを着用することになりました。
今年の夏は皆さんも体感されているように猛暑。
前週までの気温ほどではないものの、30℃はゆうに超えていました。
想像してみてください!
屋外で、風がほぼ通らないスーツを着て8時間。。
例えるなら、湿度の高い植物園の温室の中にずっといる感覚。
私たちも耐久です。
でも真剣な戦いを見ていると、その時は自然と暑さを忘れるんですよね。
終わってみれば、それもいい思い出です。
♡ きっかけはすぐそこに
併催されている4耐にも女性ライダーが参戦していました。
ピットにもたくさんのお手伝い女子たち。
よかったら来年は観客席の観戦から、こっち側に来てみませんか?
最初からファクトリーチームのヘルパーは無理だけど、それ以外なら意外とイケるかも?!
今年の8耐のゴール後
柿沼(カッキー)さん、ありがとうございました。
後半戦も実況にリポーターにと、たくさんの情報発信で、モータースポーツを盛り上げてください!
レースアナウンサー 柿沼 佐智子さん(カッキー)のVoicyチャンネル『ラブモタ♡レースアナの取材部屋 』でも、モータースポーツの面白い話がいろいろ聴けちゃうので注目ですよ!